お手軽なもので言えば、年賀状のあて名書き用ソフトでしょうか。
またExcelやWord等の、マイクロソフトのOffice製品もパッケージソフトの一つです。
業務で使うもので言えば、多くの会社で導入しているのが経理ソフトでしょう。
また、CMでご存知の奉○シリーズのように、業務処理に密着したものもあります。
パッケージソフトを買ってくる理由
例えば「年賀状のあて名書きソフト」なんて言うのは、目的がはっきりしている上に、ある程度パソコンが使えれば、すぐに使うことができます。
会社の業務で使うソフトウェアの場合、例えば経理ソフトは、やはり大きな理由はないと思います。手書きで帳簿を付けて電卓で計算するより、ソフトを入れて処理した方が便利だからです。
経理ソフトは多くのメーカーが販売していますが、税理士さんに指定されるにしても、ご自分で選ぶにしても、最終的な目的や使い方には大きな違いはありません。
また、設計で使うようなCADソフトや、デザイナーや編集者の方が使うようなソフト(イラストレーター等)は、使う方のアイデアを目に見える形にするためのソフトウェアです。
昔は手書きで行っていたのですが、パソコンを使うことで正確なものを速くアウトプットできるようになりました。
仕事の本質は、設計者やデザイナーの頭の中で考えたものを具現化することであって、ソフト自体が何かを生み出してくれるというわけではない、ということは気に留めておく必要があると思います。
ソフトに仕事を合わせる?仕事にソフトを合わせる?
また、統合業務パッケージソフト(ERP等)と呼ばれるソフトも、これに当たります。
さて、それぞれの会社の業務には、それぞれの会社のノウハウが詰まっています。
- 営業のノウハウや営業管理の方法
- 仕入における仕入先管理や仕入方法
- 業績管理のための指標や、元となるデータの収集 等々
挙げれば会社の数だけ挙げられると思います。
そのノウハウを具現化し、他がマネできないレベルで業務を行うことで、その会社は同業他社より優位に立つことができます。
でも、会社で行っている全ての業務が、その会社独特のノウハウなのでしょうか?例えば、上述した経理ソフトは、その会社独特というわけではないでしょう。
このような「その会社独自のノウハウを必要としない部分」こそ、パッケージソフトを使うべき業務、と言えると思います。
そんなことを言うと、その業務を行っている方からは
「ウチの会社は、このやり方でないと回らない!」とか
「他のやり方だと、仕事が遅くなる!」
とか言われたりします。
でも、そのやり方をソフトに合わせて変えたからと言って、業務効率が損なわれることはあるでしょうか。
短期的に見ればそうかもしれませんが、新しいソフトを使った仕事のやり方に慣れてくれば、前と同じレベルかそれ以上の業務効率になった、ということも良くあります。
ですので、こういったソフトの導入に関する決断は、経営者の方や管理職の方が行うべきところだと思います。
まとめ
でも、すでに同じようなパッケージソフトがあって、かつその会社にとって独自のノウハウを必要としない業務のためのソフトは、作るだけ無駄です。
弊社にとってはお仕事のご依頼をいただけるので、とてもありがたいお話です。
でも、このような時はじっくりお客さまとお話しして、結果としてソフト開発は行わないということは、実は結構あるんです。
まずは
- その業務はパッケージソフトで置き換えても問題ないのか?
- パッケージソフトに合わせて仕事のやり方を変えることはできるのか?
- その業務は、自社の強みの源泉になっているのか?
といったことを基準に考えると良いかと思います。
一方、自社のノウハウが詰まった業務に対するソフトウェアについてはどうでしょうか。
これについては、別の機会に改めて考えてみようと思います。